• 数と式 • 根号計算 • 場合の数.順列.組合せ • 確率 • 2次関数 • 2次不等式 • 集合・命題・条件・証明 • 正弦定理,余弦定理 《数学Ⅱ・B》 • 数学Ⅱ 指数関数.対数関数 ♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,指数・対数の大小比較(入試問題)の「マイナーチェンジありカバー版」「パソコン用」ページです. ♫♣ 元の教材が通信トラブルなどで読めないときに,こちらを使ってください.なお,学習の記録は付いていません. |
[累乗根の大小比較]
【n乗比較】
【問題1-1】正の数については,n乗しても大小関係は変わらない.(は正の整数) そこで,累乗根を比較するために,各々を何乗かして比較してもよい. 【例】の大小を比較したいとき,各々を6乗して比較すると,整数になって分かり易い. だから
を小さい方から順に並べよ.
[解答を見る](2014年度北海学園大 工学部)
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【問題1-2】
を小さい方から順に並べよ.
[解答を見る]
一度に何乗かすると,大きくなり過ぎるときは,次のように小さな数字に直すこともできる
(解答)ゆえに それぞれ60乗したもので比較する ・・・(1) ・・・(2) ・・・(3) ・・・(4) だから,(2)<(1) だから,(1)<(3) だから,(3)<(4) よって,(2)<(1)<(3)<(4) ・・・(答) |
[指数方程式]
指数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,いずれの場合も
【問題2-1】a〇=a□ ⇔ 〇=□ が成り立つ. このようにして,指数方程式の両辺の底をそろえると,指数だけを取り出して解ける.
の解はオである.
[解答を見る](2014年度東海大 理・工学部)
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【問題2-2】
次の方程式を解け.
[解答を見る](2000年度神奈川大 経済学部)
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[指数不等式]
指数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,
【問題3-1】ア) a>1のとき a〇<a□ ⇔ 〇<□ イ) 0<a<1のとき a〇<a□ ⇔ 〇>□
不等式の解はアである.
[解答を見る](2016年度東海大 理・工学部)
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【問題3-2】
不等式を満たすxの値の範囲を求めよ.
[解答を見る](2000年度関西大 経済学部)
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[対数の大小比較] 【問題4-1】
を小さい順にならべよ.
[解答を見る](2016年度高知大 教育学部)
【問題4-2】(参考)[解答を見る]
数学Ⅱの授業で常用対数を習うと,
(おっさん多い) (死なない) が何度も登場するので,覚えたくなくても言えるようになる.この数値を使うと,精密な数学的証明とはいえなくても「検算には使える」.そこで,次のように検算ができる. ※元の問題が,記述式答案でなくて穴埋め問題なら,これだけで答案は書ける. |
【問題4-2】
数を大きい順に並べるとである.
[解答を見る](2000年度昭和薬大)
• 底がa(>1)のとき,の3つの区間に大きく分けられる.
(解答)• 底を3にそろえると,後ろの3個は比較しやすい. • の比較には,他の方法も考えるとよい. 底を3にそろえると はに入る はに入る はに入る はに入る なお, だから,はに入る また, はに入る なお,の大小比較は次のようにしてできる したがって 以上から,大きい順に並べると ・・・(答) |
[指数が対数のとき,対数が指数のとき]
【指数が対数のとき】
※「指数関数の底」と「対数関数の底」が同じときは,• 公式を覚えただけで解ける入試問題は少ない. • 公式の変形方法も身に着けてください. ・・・(3) ・・・(4) 即答可能です.→(1)(3) |
(1)の証明 指数の形式と対数の形式の対応(高校数学での対数の定義) ax=b ⇔ x=logab
同じものは同じものに等しいからlogab=logab
これを指数の形式に直すとalogab=b
(1)の別の証明に対して,底をaとする対数をとると に対して,底をaとする対数をとると これらは等しいから,元のものも等しい ゆえに, ※(2)の証明の同様にしてできる |
【問題5-1】
の値を求めよ.
[解答を見る](2011年度中央大 経済学部)
【問題5-2】
方程式を解くと,x=1である.
[解答を見る](2011年度福岡大 医学部[一部引用])
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【問題5-3】
方程式の解が,αとβで与えられるとき,の値を求めよ.
[解答を見る]〇ア 0 〇カ 1 〇サ 2 〇タ 3 〇ナ 4 〇ハ 5 〇マ 6 〇ヤ 7 〇ラ 8 〇ワ 9 (2005年度自治医科大 医学部])
(解答)
真数条件を検討すると,x>0・・・(1) 分数の分母を払って,方程式を変形すると 両辺に底を10とする対数をとると
• この先,因数分解して解けば,xの解が得られるが,求めるものはの値であるから,2次方程式の解と係数の関係を用いて直接求めることができる.
2次方程式の解と係数の関係により・・・(2) ・・・(3) (2)より,→〇ナ (答) |
[対数方程式]
===真数条件とは,そもそも,何の話か?===
数学の教科書に書いてある公式が間違っているはずはないと思うかもしれないが, のような公式が,「つねに」成り立つ訳ではない.この公式は,のときは正しいが,そうでないときは成り立たない. 例えば,だからといって,次の式が成り立つ訳ではない. • そもそも,高校の対数は,真数が正の数の場合だけ定義され,負の数や0の場合には定義されない. • だから,対数方程式のように未知数を含んでいる式を扱うときは,「原式のまま,変形する前に真数が正でなければならない」という条件を書き出しておく方がよい. |
• 未知数が真数にあるときは,次の[A方式]のように変形するまでに元の問題の式で「真数条件」を確かめておく方がよい.
• 理屈の上では[B方式]のように,必要条件としての解を求めてから,元の問題を満たすか否かの十分条件を後から確かめるという方法でも構わないが[B方式]で解こうとすると多くの生徒が失敗する.
• それは,解が求まってしまうと「うれしくなって」注意力が
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【例題6】
方程式を解け.
解答[B方式]を変形すると (これが必要条件) ア) のとき 元の方程式を満たさない(真数が負になる)から,不適当 イ) のとき 元の方程式は成り立つ. 結局,・・・(答) 解答[A方式] 原式で真数条件を調べる ・・・(1) ・・・(2) (1)(2)の共通部分をとると・・・(3) 元の方程式を変形すると ・・・(4) (3)(4)より,・・・(答) |
【問題6-1】
方程式を解け.
[解答を見る](2000年度長崎総合科学大)
(解答)
元の方程式で真数条件を調べる 共通部分をとると ・・・(1) 元の方程式を変形すると
右辺でのまま変形すると「分数方程式」ができてしまうが,左辺に以降して符号を変えておくと,分数方程式は避けられる
・・・(2) (1)により は適さない は適する ・・・(答) |
【問題6-2】
方程式を満たすxの値はx=である.
[解答を見る](2005年度明星大 理工学部)
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• 未知数xが底にあるときは,「真数条件よりも厳しい」「底の条件」を考える必要がある.
【問題6-3】「底の条件」 ⇔ x>0かつx≠1
方程式を解け.
[解答を見る](2000年度武蔵工大)
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[対数不等式]
対数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,
【問題7-1】ア) a>1のとき イ) 0<a<1のとき • イ)で不等号の向きが逆になることに注意 • 真数条件を調べる必要があることは,対数方程式の場合と同様
次の不等式を解け.
[解答を見る](2000年度岡山理科大 工学部)
(解答)
【問題7-2】元の不等式で真数条件を調べる 3番目の式を変形すると 3つの不等式の共通部分は ・・・(1) 元の不等式の底を3に揃えて変形すると 底3は1よりも大きいから ・・・(2) (1)(2)より,・・・(答)
不等式の解は,
[解答を見る]ア<x<イである (2011年度明治大 政治経済学部)
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【問題7-3】
不等式を解くと,
[解答を見る]
である.
(2014年度東京薬科大)
(解答)
真数条件,および対数が分母にあることから0にならないための条件を考えると x>0かつx≠1・・・(1) 次に,元の不等式の底をxに変換する
a, b>0かつa, b≠1のとき
が成り立つことに注意すると,次の変形ができる ア) x>1のとき 結局, これは(1)の条件も満たしている. イ) 0<x<1のとき ここからは,解は出ない. 以上から,・・・(答) |
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