指数・対数, 大小比較・方程式・不等式(入試問題)
【高校数学の目次】
《数学Ⅰ・A》
数と式  • 根号計算  • 場合の数.順列.組合せ  • 確率  • 2次関数 • 2次不等式  • 集合・命題・条件・証明  • 正弦定理,余弦定理
《数学Ⅱ・B》
数学Ⅱ 指数関数.対数関数   
《高校数学Ⅱ / 指数関数・対数関数の目次》    が現在地
負の指数(1)  • 負の指数(2)  • 指数法則  • 指数計算(積・商)  • 有効数字の表し方   • 累乗根   • 有理数(分数)の指数(1)   • 有理数(分数)の指数(2)  • 指数と大小比較   • n乗比較   • 指数関数のグラフ  • 指数方程式(1)  • 指数方程式(2)  • 指数不等式  • 指数が対数のもの  • 対数の定義  • 対数計算(1)  • 対数計算(2)  • 底の変換  • 対数方程式対数不等式常用対数  • 指数・対数の大小比較(入試問題)センター試験,指数関数・対数関数
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== 指数・対数, 大小比較・方程式・不等式(入試問題) ==

[累乗根の大小比較]
【n乗比較】
 正の数については,n乗しても大小関係は変わらない.(は正の整数)

 そこで,累乗根を比較するために,各々を何乗かして比較してもよい.
【例】の大小を比較したいとき,各々を6乗して比較すると,整数になって分かり易い.

だから
【問題1-1】
 を小さい方から順に並べよ.
(2014年度北海学園大 工学部)
[解答を見る]
【問題1-2】
 を小さい方から順に並べよ.
[解答を見る]

[指数方程式]
 指数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,いずれの場合も
a=a ⇔ 〇=□
が成り立つ.
 このようにして,指数方程式の両辺の底をそろえると,指数だけを取り出して解ける.
【問題2-1】
 の解はである.
(2014年度東海大 理・工学部)
[解答を見る]
【問題2-2】
 次の方程式を解け.
 
(2000年度神奈川大 経済学部)
[解答を見る]

[指数不等式]
 指数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,
ア) a>1のとき
a<a ⇔ 〇<□
イ) 0<a<1のとき
a<a ⇔ 〇>□
【問題3-1】
 不等式の解はである.
(2016年度東海大 理・工学部)
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【問題3-2】
 不等式を満たすxの値の範囲を求めよ.
(2000年度関西大 経済学部)
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[対数の大小比較]
【問題4-1】
 を小さい順にならべよ.
(2016年度高知大 教育学部)
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【問題4-2】(参考)[解答を見る]
【問題4-2】
 数を大きい順に並べるとである.
(2000年度昭和薬大)
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[指数が対数のとき,対数が指数のとき]
【基本の公式】
• 対数関数の真数の指数は,対数の前に出すことができます.
• 逆に,単なる数を対数に直すこともできます.
・・・(1)
・・・(2)
【指数が対数のとき】
• 公式を覚えただけで解ける入試問題は少ない.
• 公式の変形方法も身に着けてください.
・・・(3)
・・・(4)
「指数関数の底」と「対数関数の底」が同じときは,
即答可能です.→(1)(3)
(1)の証明
指数の形式と対数の形式の対応(高校数学での対数の定義)
ax=bx=logab
同じものは同じものに等しいから
logab=logab
これを指数の形式に直すと
alogab=b
(1)の別の証明
に対して,底をaとする対数をとると

に対して,底をaとする対数をとると

これらは等しいから,元のものも等しい
ゆえに,
※(2)の証明の同様にしてできる

【問題5-1】
 の値を求めよ.
(2011年度中央大 経済学部)
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【問題5-2】
 方程式を解くと,x=1である.
(2011年度福岡大 医学部[一部引用])
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【問題5-3】
 方程式の解が,αβで与えられるとき,の値を求めよ.
  0   1   2   3   4 
  5   6   7   8   9 
(2005年度自治医科大 医学部])
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[対数方程式]
===真数条件とは,そもそも,何の話か?===
 数学の教科書に書いてある公式が間違っているはずはないと思うかもしれないが,

のような公式が,「つねに」成り立つ訳ではない.この公式は,のときは正しいが,そうでないときは成り立たない.
 例えば,だからといって,次の式が成り立つ訳ではない.

• そもそも,高校の対数は,真数が正の数の場合だけ定義され,負の数や0の場合には定義されない.
• だから,対数方程式のように未知数を含んでいる式を扱うときは,「原式のまま,変形する前に真数が正でなければならない」という条件を書き出しておく方がよい.
• 未知数が真数にあるときは,次の[A方式]のように変形するまでに元の問題の式で「真数条件」を確かめておく方がよい.
• 理屈の上では[B方式]のように,必要条件としての解を求めてから,元の問題を満たすか否かの十分条件を後から確かめるという方法でも構わないが[B方式]で解こうとすると多くの生徒が失敗する.
• それは,解が求まってしまうと「うれしくなって」注意力がゆるんでしまうから.

【例題6】
 方程式を解け.
解答[B方式]

を変形すると




(これが必要条件)
ア) のとき
 元の方程式を満たさない(真数が負になる)から,不適当
イ) のとき
 元の方程式は成り立つ.
結局,・・・(答)
解答[A方式]
原式で真数条件を調べる
・・・(1)
・・・(2)
(1)(2)の共通部分をとると・・・(3)
元の方程式を変形すると




・・・(4)
(3)(4)より,・・・(答)
【問題6-1】
 方程式を解け.
(2000年度長崎総合科学大)
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【問題6-2】
 方程式を満たすxの値はx=である.
(2005年度明星大 理工学部)
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• 未知数xが底にあるときは,「真数条件よりも厳しい」「底の条件」を考える必要がある.
   「底の条件」 ⇔ x>0かつx≠1
【問題6-3】
 方程式を解け.
(2000年度武蔵工大)
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[対数不等式]
 対数関数のグラフは,底aが1よりも大きければ単調増加になり,底aが1よりも小さな正の数ならば単調減少となるから,
ア) a>1のとき

イ) 0<a<1のとき

• イ)で不等号の向きが逆になることに注意
• 真数条件を調べる必要があることは,対数方程式の場合と同様
【問題7-1】
 次の不等式を解け.
(2000年度岡山理科大 工学部)
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【問題7-2】
 不等式の解は,
<x<である
(2011年度明治大 政治経済学部)
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【問題7-3】
 不等式を解くと,
<x< チツ
である.

(2014年度東京薬科大)
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